あらすじ
レイとイザヤは準備を整え、アルゴルを呼び出しました。
今回、長いです。
どう取り繕っても悪役側の行動ですが、ハッピーエンドを目指す主人公たちです。
地獄への道は善意で舗装されがちですが、彼らの作った道はどこに繋がっているのでしょう?
登場シム紹介
外見変えさせ過ぎですよ貴方。
フィクションで諜報員キャラ釣られやすい(偏見)気がする
レイ「おはようございます。アルゴルさん、早かったですね。ここ、結構道が悪いのに。近くに来ていたんですか?」
アルゴル「いや。前に何度か釣りに来たことがあったんだ。それに、悪路を歩くのは慣れていてね。それで相談とはなんだい?」
レイ「話は中でしましょう。立ち話では終わらない内容なので」
アルゴル「そうか」
アルゴル(この違和感はなんだ……?必要な家具はあるのに少しも生活感がない。お前、変なことに加担していないよな?)
レイに招かれ、アルゴルが踏み込んだ小屋にはシムが生活している気配がありませんでした。
料理をした後の残り香や暖房の匂い。
自然と増える調味料をしまう収納棚や食器、洗った食器を拭うためのタオル……他にも娯楽用の本や家電。冷える日に使うブランケット。
そういった、シムが生活している気配というものがこの小屋には少しも感じられません。
プレイヤーは癖で生活感を増やそうとしてしまうので頑張って減らしました。
アルゴル「発明装置?!レイ、君は職場以外でも研究をしていたのか?」
レイ「え、ええ……俺は学位があるからと研究所で高い地位を頂いていましたが、最初はドリンク薬ひとつ作れない状態でした。それが悔しかったので、隠れて研究を進めていたんですよ」
アルゴル「君は本当に真面目な学者だな!私への相談というのも何か研究に関係する内容なのかな?」
レイ「……そうですね。天才を自負する俺の頭脳でも解明できないことがありました」
レイ「なので、方針を変えて強行手段をとらせて頂くことにしました」
パラボラアンテナを操作するリモコン、かわいいですよね。
アルゴル「いま……なにを指示したんだ。レイ、答えたまえ」
レイ「俺の推測が間違っていなければ直ぐにでも分かりますよ、アルゴルさん」
怪しい緑色の光線が一本、天井を貫通し空に届きましたが、すぐには影響がないようです。
アルゴル「うっ……ま、まさか……」
光線が空に届いた後、少し遅れてアルゴルの頭部が光線と同じ色で光り出しました。
パラボラアンテナにレイが指示したのは「近くのエイリアンを探す」。
近くに居るエイリアンはもれなく発光し、存在を暴き出されてしまうため潜伏するエイリアン達からすると面倒極まる発明です。
レイ「ああ、やっぱりエイリアンだったんだ……フィクションで忠告とか言う奴が一番信用ならないっていうのは現実も同じだな。応援を頼んだって無理だよ。周囲一体には既に誘拐を妨害する電波を飛ばしてあるんだ」
アルゴル「信用ならない?ふざけるな!私がどんな気持ちでお前を見ていたと思っているんだ!なんのためにお前達が記憶を消されるのを受け入れたか……お前を、愛する息子をっ。シグザムの研究機関から護るためだったんだぞ!」
一日かかっても自慢しきれない可愛い息子を、欠陥品として報告した時の苦しみも
海の香りがする愛する夫を手放さなければいけない、心が引き避けるような悲しみも
大切な宝物を土足で踏み躙られないため、一介の諜報員でしかないアルゴルがとれる最善の行動は「愛する家族から忘れられること」。
そして、二度と干渉しないこと。
それだけでした。
潜り込んだ未来シム研究所で息子と瓜二つのシムと出逢った際、アルゴル側もレイを息子と同一人物なのか探りを入れていました。
レイ「研究機関?息子……?どういうこと」
アルゴル「全て調べた上で尋問している訳ではなかったようだな。それで良い。レイ、お前はこれ以上、我々に……星の外に手を伸ばそうとするな。今日の会話も忘れるんだ。でないと、お前の身が守れない状況になる」
レイ「嫌だね。俺は、俺の父さんと消えた記憶を調べるために科学者になったんだ。絶対に調べ上げる」
記憶に穴があることを、父ケアヒは深く考えるなと言います。ですが、レイは気になって仕方ありません。
己の基盤を知りたい。
強い探究心を持つレイにとって、身近なのに手が届かない。もどかしい欲求でした。
アルゴル「聞き分けの悪い子に育ったな……一度痛い目に遭わねば学習できないのか?経験知だけに頼るのは二流の学者だぞ」
イザヤ「やれやれ……この私を放って親子喧嘩ですか。レイ、何度も私をおざなりに扱うと強硬手段に出ますよ?」
レイ「……頭に血が昇っていたみたいだ。ありがとう。冷静になれた」
退屈そうなイザヤの発言でレイの緊張は緩まりましたが、明らかにノーマルシムではない容貌からアルゴルは警戒態勢に入りました。
どう見ても「部屋の隅でずっとパソコンを弄っているシム」程度まで気配を薄められる格好ではありませんが、アルゴルはそう思ったようです。
レイ「素直に語らぬのなら血に聞けば良い。人間関係に支障があるならば奪ってしまえば良い……貴方がたには思いつきもしない手段であっても、私には可能なのですから」
アルゴル「な、なにをする気だ……」
レイがアルゴルの血を啜る度、黒い靄が立ち込めます。
通常の吸血ではなく、スピリットを奪っているからでしょう。
イザヤ「なるほど……貴方たちは本当に愛情表現が不器用ですね。しかし……力がないシムと言うのは要らぬ心労が多い。本当に哀れな生き物です」
アルゴルの血とスピリットから読み取れた情報をイザヤは整理しつつ、ただ憐れみました。
相応の地位を持ち資産も人材も潤沢。そして血生臭い荒事を嬉々として指示していた、前世のイザヤとは程遠い存在の記憶だったからです。
このシムがレイの生みの親であること。
スラニのマナを宿すレイとケアヒがシグザムに連れ去られ研究素材にならぬよう、ただの現地人として処置されるよう動いたこと。
そして、愛する夫と子に忘れられた孤独に長年嘆いたこと。
興味深そうに、それでいて淡々と。
今、この世界でアルゴルと言うシムを知る唯一の存在であるイザヤは、彼の息子であるレイに全てを語りました。
レイ「つまり……俺が直観で父さんだと思っていたシムが本当に父さんだったってこと?!(俺なら建てそうな計画だけど……本当にやったんだ!)」
計画した当事者であるシムも対象に関する記憶をサッパリ忘れているため、人間関係の構図が面倒なことになっております。
イザヤ「私の力を疑うのですか?計画の詳細を知らされず、合図もない!ですが、他でもない貴方に頼られたため、完ぺきに仕事を成し遂げたこの私を?」
軽く疑心暗鬼だったレイはイザヤにアルゴルへのスピリット操作を頼んだ以外、計画の説明をしていませんでした。
頼りにしていたと言えば聞こえは良いですが、他力本願が過ぎます。
レイ「疑ってなんかいないよ……イザヤ、ありがとう。まだ整理がついていないだけなんだ」
自分が研究素材になる可能性もあっただなんて、想像すら付きませんでした。
確かにレイの内に宿るスラニのマナは興味深い特性と言えるでしょう。
恵みを様々な植物に分け与えられ、どこでも噴石を呼べるのです。
他のシムがそんな不思議な能力を持っていたら、DNAを調べたくなったかもしれません。
レイ「俺は君が彼の血を吸っていたのを見た筈なのに覚えていない。そして研究所で見かけた記憶も残っていないみたいだ……シグザム星のシム達も俺と同じ状態だと結論付けて問題ないかな?」
イザヤ「でしょうね。貴方の本来の姿のように色鮮やかなシム達の顔の情報も流れてきましたし……はあ。初めて自分で使いましたが正直、不快です。他に眷属が居れば任せられたのですが、無いものねだりしても仕方ありませんね」
レイ「君、本番に未使用の能力を使ったの……?」
スピリット操作では記憶を消すことはできてもキャリアは消せません。ですが、誰も知らない同僚なんて誰も気にかけないでしょう。
それが使い捨ての諜報員であれば猶更です。今頃、シグザムで信用のない存在として、一人のシムの情報がシュレッダーにかけられているかもしれません。
全てを失ったシムの物語
私の名前はアルゴル。
それ以外の記憶はない。だが、どうやら未来シム研究所に務める科学者なのだそうだ。
と言うのも、同じ研究所に勤める青年に拾われたからだ。
なんでも彼の個人的なラボ付近で倒れていたのを拾ったと説明を受けた。現状を見るに介抱も受けたのだろう。
しかし首が痛いな……負傷による一時的な健忘であれば、傷みがあるのは頭部というのがセオリーだと思うのだが。また違う要因でもあるのか?
『ああ、アルゴルさん。起きて大丈夫なんですね。丁度良かった!』
『何から何までありがとう。もう大丈夫なようだ。それで、なにか用でもあったのかな?』
動けるなら出ていけと言われた場合、私は帰る家を覚えているのだろうか?そもそも家があるのか?
一抹の不安を抱えつつ、同僚を名乗る親切な青年の返事を待った。
『一緒に暮らしませんか?』
『ありがたい話だが……その、君は距離感と言うものを知っているのかね?』
隣の赤毛のシムから「レイはそろそろスラニの距離感を捨てるべきですよ」と溜息交じりの言葉が聞こえた。
スラニ……私はなぜその単語に懐かしさを感じるのだろう。
単なる同僚に同居を提案してきた青年に対してもそうだ。恐怖でなく彼の身を案じていることに疑念が生じる。
記憶を失う前の私は一体、どのようなシムだったのだろう。
『カラマ父さん、久しぶり!元気にしていた?』
『おう、レイ。そりゃもう、元気にしとったぞう!お前さんも元気そうじゃないか』
『今日は父さんに紹介したいシムを連れて来たんだ。話を聞いてあげてくれない?』
『なんじゃまた藪から棒に。お前さん……まさか、イザヤ君以外のシムと重婚でもする気か?!』
『そんな訳ないだろ!!俺はイザヤ一筋だよ!』
『とりあえず彼と話をしてみてよ。アルゴルって言うんだ』
『ふぅむ。まあええじゃろ。可愛い息子の頼みだからな』
レイ青年よ。少しは私に説明をしてから話を進めてくれないだろうか?
急に老人を紹介されても……
私は彼を知らない筈だ。
この胸の高鳴りと暖かな感情の波は一体なんだというのだろう。
まさか、私は年上好きだったとでも言うのか?
『儂はお前さんを知らない筈なんだがのぉ?お前さん、島の古霊になる前の前世の恋人かい?』
『私のルーツは島どころか、星すら違うようだ。だが、ご老人。私も貴方と似たような、既視感めいた好意を抱いているらしい』
どうやらこの老人も私と同じように、不思議な邂逅を果たしたような感覚を覚えているようだ。
年甲斐もなく胸の高鳴りの命ずるまま、ファーストキスをしてしまうほど体が理性の静止を無視している。
これは異常事態と言えるのではないか?
『すまない……どうしても貴方が愛おしく見えて許しもなく唇を奪ってしまった』
こういった失敗はティーンの頃に卒業するべきだ……そう冷静な思考が脳裏に過ったということは、私はかなり遊び慣れたシムだったのかもしれない。
『すまん……驚き過ぎて頭がな。こう……パーーーーンっとなっておってな……』
彼の表情が驚き過ぎて無になっていた。そうだろうとも!私だって混乱しているぞ!
急に(おそらく)一人息子から紹介を受けたシムから、その日、その場でファーストキスを受けているのだからな!キスをした私も混乱気味だ!!
だが、冷静な思考と相反し興奮しきった本能はそのまま彼との交際関係を求め、恋愛のパートナーまで進んでいた。
何をしているんだ私は。記憶と共に理性も失ったのか?
私が冷静な思考を取り戻したのは、彼に差し出したプロポーズの指輪を押し返された時だった。
『若いの。すこーしばかり急ぎ過ぎだ。落ち着け、な?儂は確かにお前さんより年寄りだが、まだまだ長生きするからよぅ。もうちっと段階を踏んで、互いのことを知っていこうや』
『すまない。そうではないんだ……』
だが、理性を持つシムとしてはそう言った本能を御すべきである。
突き返された指輪を眺め、深く深く私は反省していた。
私は何をしているのだ。
そもそも、デートすらしていないじゃないか。
記憶を失うも、愛するべきシムを見つけた私、アルゴルの人生再構築はまだ始まったばかりだ。
父たちが愛を育んでいる頃、息子も愛を育んでいた
レイ「イザヤ、海でウフフをした経験は?」
イザヤ「他の吸血鬼にスピリットを吸われでもしたのですか?私はキスもその先も、色事は全て貴方が初めてなんですよ?レイ」
レイ「俺も同じ!じゃあ一緒に初体験をしよう!」
イザヤ「待ちなさい。息が必要なシムがして問題のない行為なんですか??」
二人は海でイチャイチャして年長者カップルがくっ付く時を待っていました。
「後は若い者だけで……」ってやつの逆を行く日が来るとは。
アルゴル「……レイ、イザヤ君。帰ろう」
ウフフ後も水中で会話をしていると、沈んだ様子のアルゴルが帰宅を促しに来ました。
イザヤ「まさか一度の失敗程度で諦めるおつもりですか?日を跨いでまた告白なさい。途中まで良い雰囲気だったのでしょう?」
レイ「ケアヒ父さんは少しの失敗程度で腹を立てるようなシムじゃないんだよ。良くも悪くも大雑把だからね」
アルゴル「そ、そうなのか(なんなんだ?この居心地の悪さは……)」
実の息子と義理の息子(予定)に元夫との恋愛相談を受けてるんですもの。
そりゃ座りが悪いでしょうよ。
イザヤ「ところでレイ。まさかこのままアパート暮らしを続けるおつもりですか?」
レイ「丁度その相談しようと思っていたんだよ!前の家に帰ろうか。アパートで三人暮らしは少し狭いや」
ガーデニングスペースを狭めれば三人でも住めると思うのですが、エイリアン親子の横幅が広すぎるんですよ。
アルゴル父の所持品にシムレイとプリクラがありました。服装からして観光客として来た時の一枚でしょう。
恋愛ゲージや満足度こそ生えていませんでしたが、はしゃぎ過ぎです。
再アタックと結婚式
イザヤ「怯えていないでさっさとアタックなさい!貴方達が結婚しないと私がレイと結婚できないのですよ!」
アルゴル「そ、そうなのか……ん?ケアヒとレイが親子で、そのレイとイザヤ君も結婚するとなると……私は自分の記憶もないのに二人の子持ちになるのか……?」
引っ越しと言ってもポート・プロミスに戻っただけです。
結婚後は子持ちになる未来に気付いてしまい、思考が宇宙に飛び立っているようですがアルゴルにはデートをして来て貰いましょう。
後ろがつっかえているんですよ。
アルゴル「ケアヒ、先日は先走ってしまいすまなかった。貴方が魅力的過ぎて歯止めが利かなかったんだ」
ケアヒ「このジジイにそんな魅力があったかねぇ?まったく言葉の上手い奴だなお前さんは」
デート先はホリデーの飾りが消えず、常に冬祭り状態の自作バーです。
NPC状態のシムとのデートは久しぶりですね。
アルゴル「まっ痛っ!待ってくれ!!痛っ!ケアヒ!痛い!!!人体の構造に適していない行為をされている気がする!!」
ケアヒ「だーまってろって。そのイテェのが後でい~い感じになんのよ」
ただでさえ自由なシムですが、NPCになると更に自由度が上がるのでプレイヤーの制御が難しくなります。
デート中なのにマッサージが始まるなんてあるあるでしょう。
ベースゲームのデートにしておいて良かった。
アルゴル(いっいま私の体から物凄い音がっっっ!!)
ケアヒ「しっかしまあ。お前さん、やたら凝ってんなぁ。働きモンなのも良いが休みもとりゃならんぞぉ?」
シムのマッサージ、時々凄い音がしますよね。気持ち良さそう。
アルゴル「体だけでなく心までほぐされた様な気分だ。ありがとう」
ケアヒ「そりゃよかったわ。悲鳴が多過ぎてマッサージの腕が鈍ったかと心配したぜ」
アルゴル(落ち着け私。ケアヒは良くも悪くも物事に拘らないシムだと聞いた。そして今はかなり良い感じの会話が続いている……だから落ち着くんだ我が心臓!!)
ちなみにケアヒ父からウフフのお誘いを受け、シャワーでウフった後です。
アルゴル「ケアヒ!私と結婚して欲しい。レイとイザヤの親になることも覚悟している。どうか、私を貴方達の家族に迎え入れて欲しいんだ」
ケアヒ「お前さん、そこまで覚悟しとったんか!」
ケアヒ「……儂にゃ、でっけぇコブが付いてくることを話さんといけねぇと思ってな。それで一度断っとったんだが……悪いことしたなぁ」
アルゴル(私も今朝、二人と話していて気付いたんだが……まあ、追々話すか)
それは今すぐ話した方が良いと思うな。
アルゴル「ケアヒ、貴方を愛し続けると誓わせてほしい……」
ケアヒ「そりゃ儂の台詞だ!すぐにでも式を挙げんぞ!」
NPC状態のケアヒ父の猛攻が止まりません。プレイヤーもすぐにでも二人の式を挙げたいのですが、アルゴルの知り合い三人しかいなんですよ。
スピリット操作+ライブラリ投下で最近までNPC状態だった弊害です。
急いで式に呼べる友人を作りました。
レイ「プロポーズ成功したんだ!おめでとう!!ケーキなら俺作るから!!任せて!俺、料理得意だから!美味しいケーキつくるから!!」
アルゴル「あ、ああ。頼む……そんなに嬉しいのか?」
レイ「だって……アルゴルが俺の父さんになるんだよ?!嬉しいに決まってるじゃん!」
“家族が元通りなる”という言葉を、レイは飲み込みました。
アルゴルが気を失っている間にイザヤと議論を重ねた結果、カラマ家全員が何らかの記憶を失っている問題は決して口外しないと誓い合ったためです。
真実を全て語ることは確かに誠実でしょう。
ですが、誠実であることが時に誰かを傷付けることもあります。
かつて三人が仲良く暮らしていた家族だと語れば、なぜ記憶を失ったのかも語らねばなりません。
かつてのアルゴルが下した決断を、今のアルゴルに伝えることは優しい行為でしょうか?
正しさと言うナイフを喉元に突きつけることと変わらないでしょう。
幸福な嘘で誰かを守るという決断も、時には必要なのだとイザヤは語りました。
そして、その意見にレイも賛同しました。
レイ自身が今の幸せを失いたくなかったのです。
幸せそうに愛を誓い合う両親を見て、更に強く二人の幸せを願いました。
ずっと探していたピースが見つかり、やっと完成したパズルを眺めているような達成感と、良質な家具に体を預けているような安心感に満ち足りている今の幸福を守りたい───
そのためなら、真実と見紛う嘘を吐きつづけてみせようと心に決めました。
スラニの住人、必ずカメラに入ろうとしたがり過ぎる。
アルゴル「一度レイたちの家に戻ってから貴方の家に引っ越すから。待っていてくれ」
ケアヒ「おう。待ってるぜ」
アルゴル「レイ、ありがとうな」
レイ「?そんなにケーキ美味しかった?」
アルゴル「いや、ケーキもおいしかったが。そうじゃない。お前たちは私たちのため、色々と気を回してくれただろう?イザヤ君にもよろしく伝えてくれ」
レイ「う、うん。伝えておくよ(なにかバレたかと思った……)」
イザヤ「さて。これでやっと我々の式が挙げられますね。盛大な式にしましょう」
レイ「ふふ、そうだね。誰を呼ぶか決めておかなきゃ」
ところがどっこい連日祝日
アルゴル「レイ君もランチか。おいしそうな料理だな」
レイ「婚約者が作ってくれました(なんかこの……合わせる顔がないのが俺だけなやつ、前にもあった気がする)」
科学者キャリアのトップに昇り詰めたことで、レイも怪しい眼鏡を付けるようになりました。ブレイクスルーも21回目を終え、ドリンク薬を全て解放済みです。
まだ全部作っていませんが……多分、また失敗するし。
シグザム風のウェディングケーキをイザヤに作って貰い、用意が進んでおります。
ですが収穫祭の前日に宝くじが来てしまったため、結婚式が開けません。
なんてこったい。前にもこの流れやりましたね。カレンダーをしっかり確認して欲しい。
仕方ないので有休をとり、プールを自作して遊びに来ました。秋だからかジャグジーバスが人気です。
このジャグジーの中、若者はレイだけだ……と思ったのですが、イザヤは転生しているので正真正銘の若者でした。ごめんね(?)
祝日でもデートには行けるのでデートに行きます。
途中、自律ウフフでレイがイザヤ(潔癖症)の地雷を踏みぬいていました。
この二人の自律ウフフスポット、ベッドかシャワーの二択だったのでレイも空気を読んでいるなと思ったのですが。
今までの自律ウフフ、ほぼイザヤの提案だった可能性が見えてきました。
イザヤ「粘膜接触という不潔な行為を不衛生極まりない箱の中で致せと?!冗談ではありません!お望み通り貴方自身を不燃ゴミに変え、汚物共と同衾させてあげましょうか!?」
レイ「待って待って待って!悪かったから!物騒なジョークはやめよう?!」
イザヤ「はぁ?ジョーク?私は至って本気ですが?」
レイ「オーケー。婚約者をゴミに変えようとするレベルで君が怒る内容だったのか。本気で謝罪するから俺をゴミに変えるのは止めてもらっても良い?」
イザヤ「分かればよろしいのです。良いですか?こういった行為は衛生的な場所で、正しく準備を整えてから挑まねばなりません。決して、ゴミ箱などという、不潔極まりない、箱の中で致すべきではありません(シャワーでウフフなことをする)」
レイ「悪かったよ。君の気分が直ったみたいで良かった」
機嫌が悪いと婚約者をゴミ(柔らか表現)に変えようとするシムで君は良いのか?
レイからのゴミ箱ウフフを断った後、イザヤがシャワーでウフフに自律で誘っていて流れに笑いました。
時間が余っている内に結婚式の準備をしようと式の役割を頼んで周り
レイの腹ごしらえのため、途中でレストランに寄ったら間違えてティナさんに料理を賄賂代わりに奢ったみたいな流れになるなどしました。
待ちに待った結婚式
数日前、両親が愛を誓った場所で息子も愛を誓う。
少しばかりスパンが短いですが、伝統って感じで良いですね。
ただ、スラニと言う立地だからなのか、シムが座り続けてくれません。
参列者が高頻度で海に逃げてしまいます。
なんなら新郎のイザヤすら誓いを立てた後、海に逃げたのでレイが追いかけていました。
新郎達くらいは落ち着いて式に集中して欲しかった。
何はともあれ結婚おめでとう!
去年の冬からずっとピンで固定されていた、イザヤの「結婚したい」欲望(気まぐれ)が叶ったのは、翌年の秋の終わりでした。
祝いと呪い
「ん?請求日でもないのに誰からの手紙でしょう……この筆跡は……」
結婚式の翌日。
見覚えのない封筒がポストに届いていました。
普段であれば捨てる不審な手紙です。ですが、イザヤはその筆跡に見覚えがあり、鼻歌まじりに開封しました。
親愛なるクソったれのマスター イザヤ様
ご結婚おめでとうございます。
新郎は本当に新郎でございましたか?詐欺師ではありませんでしたか?
等と貴方様を気にかけている振りをしておりますが、貴方様の現状にわたくしは興味がございません。紙には限界がございますので、さっさと本題に入りましょう。
貴方様と結婚なさる新郎がエイリアンだと、信頼できる伝手から情報を得ました。
今頃、我儘な貴方様は眷属にしたいのにできないと苛立っていらっしゃることでしょう。天才の貴方様が見つけられなかった解決方法を、凡人のわたくしが見つけましたので同封致します。
どうでしょう?腹が立ちましたか?わたくしに感謝を伝えたいですか?
手紙ではお顔を拝見できないのが誠に残念です。最後に。貴方様のお屋敷からお暇を頂戴することに致しました。
誰も住まないボロ小屋と形式だけの墓石に守りなど不要でしょう?
それではお元気で。もうフットマンではない『ただのミタ』より
追伸:
書けば何か思いつくかと思ったのですが、特に思い付かないこともあるようですね。
我がことながら笑いそうです。
「っの恩知らずな魔法使いめ!!……私の温情を無下にした愚行を悔いる時など用意してやりませんよ。次に会ったら全身の骨という骨を全て砕いて眼窩に活けてやりますっ覚悟なさい!!!」
『わたくしは前を向くことにしましたよ。貴方様も、いつか変われると良いですね……言ってみただけで関心はありませんけど』
行儀が良いので、イザヤは思い付く限りの汚い言葉を罵倒を口にしたことをすぐ後悔し、同時に行動に移ることにしました。
次に会ったら死ぬほど後悔させれば良いだけですからね。解決方法が野蛮過ぎる。
ミタの書いていた解決策はハーブ薬学を用いた「人間化の薬」の材料と調合方法でした。
幾つか希少な材料を求められましたが、幸いにも変わったハーブも扱う店舗があり、そしてイザヤはシムオリオンに困る生活を送っていなかったため、すぐに材料が集まりました。
ハーブ薬のレシピを増やすMOD→Herbalism | New Potions
MCCを使えばエイリアンもノーマルシムに戻せるのですが、ストーリーに沿ってオカルトを変えたかったので一時的に導入しています。
レイ「イザヤ、話って……え、この材料と薬はどうしたの??本当になに?!」
イザヤ「レイ……まず、座って頂けますか」
自分がまだ寝ている内にイザヤが外出したのは気付いていましたが、レイは伴侶の土産話でも聞ければ良いと気にしていませんでした。
たまには一人で出かけたい時くらい、誰しもありますからね。
ですが、テーブルの上に乗っている素材からかなりの散財をしたことを一目で気付かされ、眩暈を覚えていました。
少なくともレイにとって、ドラゴンフルーツは買うものではありません。
イザヤ「私はエイリアンを貶すつもりはない。ということを前提に話を聞いて頂けますか?」
レイ「別に……俺は君から一度も差別されたとか思ったことないし。その辺は信頼しているよ?」
イザヤ「信頼を頂けているようで安心しました。では、本題に入らせて頂きますね」
イザヤ「エイリアンという特性を捨て、ノーマルシムになった後……私の手で貴方を吸血鬼に変わることを受け入れて下さいますか?私は、貴方と永遠を生きたいのです」
レイ「!!…………方法、あるの?もしかして、そのための材料と薬?」
イザヤ「話が早くて助かります。仰る通り全ての呪いを解き、人間に変える薬の存在を……耳に入れましてね」
レイ「何かあった?一瞬、凄い顔になっていたけど」
文面を思い出すだけでも忌々しい上、電話をしようにもミタとは繋がりません。
どうやら連絡先を変えられているようです。
レイ「いいよ。俺、吸血鬼になるよ。正直、俺がいなくなった後の君が心配だったんだ。エイリアンじゃ吸血鬼になれないって諦めないで、俺ももっと調べれば良かったな!」
レイはそれでも少しでも長生きできるよう、鍛えていたら今の体型に変わっていました。
今もイザヤとの会話で勝手に元気になって勝手に鍛えているので、少しも筋肉量が減りません。
イザヤ「そんなに快諾してよろしいのですか?父君と同じエイリアンではなくなるのですよ」
レイ「いいんだよ。今一番大事なのは俺の旦那さんのイザヤとの生活だから。父さんとの繋がりより君を優先するよ」
レイ(変わるのは怖いけど……でも、吸血鬼になれば寿命を気にせず父さん達を見守れる。それに、永遠を知る愛しいシムから永遠を望まれるなんて……嬉しくない訳ないじゃないか)
これ以上ない口説き文句だと、思わずときめいていました。また心音を聞かれていないかが気がかりです。
レイ(どんな味なんだろう)
材料はマックルベリー、有毒ファイアーリーフ、ドラゴンフルーツ、カウプラントベリーでした。
レイ「意外とおいしいね!」
イザヤ「味ではなく効果を重視して頂きたいのですが?」
フルーツが多いので有毒ファイアーリーフの味は消えているのでしょうか。
レイ「……効果ならあったみたいだよ。擬態して飲んだのに、これが本来の姿みたいに感じる。それに、もう君に共感もできないみたいだ」
そしてCCスキンが取れていました。付けなおさないと。
イザヤ「そのようですね。確かに、今の貴方は私の力が届く存在に変わっている……では、次は私の血族に加わって頂いてもよろしいですか?」
レイ「ああ、もちろん!」
(君はブラットフルーツばかり食べるから、俺の血をあげられなくて少しだけ残念に思っていたけど……本当にこれが最後になるんだな)
レイ「うう~ん」
イザヤ「レイ?目を覚まして下さい。次は貴方に私の血を吸って頂かねばならないのですよ?」
レイ「……ハッ!?今、何か言った?」
イザヤ「もう一度言うので構いませんよ。私の腕から血を吸って下さい。噛み跡は私が付けるので、貴方は零れる血を吸うだけで構いません」
レイ「ふえてう?(吸えてる?)」
イザヤ「大丈夫です。吸えていますよ」
服が厚着だからレイがどこを噛んでいるのか分かりませんね。
イザヤ「っもう充分です。口を外しなさい」
レイ「血って本当においしいの?俺も吸血鬼になったら、君と同じブラットフルーツサラダを食べようかな」
イザヤ「ええ……それが良いと思いますよ」
(これで、彼は私と同じ時間を生きる存在に変わる……もう、未来に待っている孤独を思わなくて済む。本当に?なぜ不安が残っていると感じるのでしょう)
レイ(うう……食べても食べてもお腹が空く。イザヤも最初はこうだったのかな)
翌朝、空腹を満たそうとコテージパイを食べてもレイの空腹は満たされません。
イザヤ「レイ、出かけませんか?」
レイ「い、いいけど……出先に屋台がある場所にしてくれる?なんかやたらお腹が空くんだよ」
イザヤ「今の貴方には残酷な言葉に聞こえるかも知れませんが、その空腹は我慢なさい。食べても意味はありませんから」
レイ「マジかぁ」
レイ「デート先がスラニって……ここで良いの?君には眩しいんじゃない?」
イザヤ「……初めてなのですよ」
レイ「?」
イザヤ「眷属に変えたシムの先を気にかけたのは……貴方の肌が私と同じものに変わったら、もう二度とスラニの日差しを心地よく思えません。だから、せめて最後にと思って」
レイ「そっか……」
デート先にいつものバーを提案しようとして、イザヤは気が付くとスラニの結婚式場を選んでいました。
そして、日差しを浴びて輝くレイの小麦色の肌を見て、初めて彼の未来を気にかけている自分の変化に気付いたのです。
レイ「俺のことを心配してくれて凄く嬉しいよ。でも、今日は屋根の下でゆっくり話をしよう。俺は未来の俺より、今の君を優先したデートじゃないと楽しめない」
イザヤ「貴方は本当に……私が眷属に気を使うなんて早々ないのですよ?それを無下にするなんて。まったく、贅沢なシムですね!」
レイ「今気づいたの?俺って贅沢なシムなんだ。君みたいに優秀なシムを家に住ませているだけで満足しているからね」
同居人の体質を学ぶためにヴァンパイア学をマスターしていたレイは、自分の未来の姿も想像が付いていました。
今の自分が心地よく感じる太陽も、いずれは忌々しい存在に変わるのでしょう。
腕の中の伴侶に喜ぶ鼓動も静かになり、体温も雪のように冷たく凍えるのでしょう。
未来の自分が言うことだって分かります。
レイは父親譲りの天才的な頭脳を持ち、両親に愛されて育ったので成人後も自尊心がマックスなのですから。
「俺を吸血鬼に変えたのは優秀な吸血鬼の夫だからね。俺は夫譲りの優秀な吸血鬼なんだ」
と。
End.(今のところは!)
あとがき(という名の言い訳コーナー)
先ず、途中からECO要素が住んでいる場所以外、関係がなくなったEco²エイリアンシリーズを読んで下さりありがとうございました!
筆者の烏ガラスです。
最初からハッピーエンドを目指して書いてみたのですが、いかがでしたか?
ハッピー……なれましたか?不穏な雰囲気を醸してしまったので、心配です。これしか組織を抜けさせる方法、思いつかなくて……。
他にも色々と良い訳や補足なんかもあるのですが、本編が長くなってしまったのでこの辺で。
一度レイ達の話は完了とし、ミタさんにもハッピーエンドを用意する予定です。
レイ達の話はもう、エコとエイリアン要素がないんで……シリーズ名変えないといけなくて……続編として二人の子作りを書きたいと思っています。
子ども世代で固定したシム、欲しかったんですよね……。
最後に
感想を書いて下さった方、
X(旧Twitter)で拡散RTして下さった方・イイネを下さった方、
そして、最後まで読んで下さった皆様。
いつもありがとうございます!
今年も自己満足優先なブログを書いてまいりますので、また様子を見に来て頂けますと喜びます。
それではまた、次の話で!











































































































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