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【1】コヨミ氏とパイセンの話:むかしむかしの話

2026/01/19

 注:この回は茶番しかありません

おそらく次も茶番回です……。


物語の始まりは少年のコヨミ氏が祖母の家で暇を持て余していた時まで遡ります。


髪はおばあちゃんに女の子みたいに結われるし、大人たちはみんな難しい話をしているし、持ってきたコミックは読み終わっていたし、家の外に出かけることも許されていません。お喋りとゲームが大好きな少年にとって退屈でもどかしい時間が流れていました。

スマホのゲームで時間を潰すと後で叱られるのを理解していた少年は、仕方なく変な形の雲を探して退屈な時間を潰していました。

ですがふと空から視線を下すと、家の前に子どもの姿が現れたのに気付きました。

少年コヨミ氏は知らない子を見てこう思いました。

「めちゃくちゃ綺麗な“女の子”がいる!!」

(その時、少年パイセンは信者たちに見知らぬ土地に連れてこられた上、保護者の怠慢で迷子になっていました。二人は熱心な信者でありながら、デート向きのウフフスポット探しを習性に持つ遊び人でもあるのです)

幼くしてコミュ力の化け物だった少年コヨミは知らない子に走り寄って喋りかけました。コモレビ山ではセレブにも話しかけていたくらい人見知り知らずに育っていたのです(相手にはされませんでしたが)。

しかし、コモレビ山に来るのが初めてだった少年パイセンとは言語の壁がありました。南国育ちのパイセンにはコモレビ山の言葉が通じないのです。

言葉が通じなくても共通の遊びはあるのが子どもという生き物です。ビー玉遊びとボディランゲージで交流を深めていくうちに、二人は別れを惜しむほど親しい仲になっていきました。


少年コヨミは思いました。「大きくなったらこの子をお嫁さんにしたい…!」と。少し早い初恋の到来です。

ですが、勘違いをしていたのは少年コヨミだけではありませんでした。

初恋の甘酸っぱい風は少年パイセンの心にも吹いていました。二人ともお互いを女子だと勘違いし、未来の自分のお嫁さんにしようと幼いながらに硬い決意を抱いていたのです。

再開の約束も交わせないまま、ハグと1枚の写真だけを残して二人の時間は長いこと交わることはありませんでした……。



時間は戻って現在──


小雨の降る春のコモレビ山に一人のシムが足を踏み入れました。