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恋に恋する妖精【6】:愛しい君に痛みを教えたかった(小話回)

2026/01/19

*連続ロマンチスト願望達成の続きです。相変わらず論理感はありません。

*妻帯者には手を出していません(唯一の理性)。

*男性デフォシムとのBL表現も引き続きございます。

*小話を挟んで進めています。

*話が暗くなってしまいました。元気な時に見て下さい。

キアラン回です。


ケネスの恋人となり同居後、即ウフフに誘われた人魚のキアラン。ですが、ケネスにとっての恋人と最愛のシムはイコールという訳ではありません。
あの遊び人妖精にとって、恋人とは複数いて当然な存在ですから。最初以降の交流は片手で数える程度でしかありません。他が大勢いますからね。

こうして文字に起こすと本当にクズof the クズが過ぎて、顔を褒めて下さった各位だけでなく全方位に土下座しなくてはいけない気がしてくるプレイヤーです。本当になぜこうなった。

キアラン誰?って方はこの話を見て頂けると嬉しいです。→人魚の恋は叶わない(小話回)



ケネスが他のシムとデートや恋愛満足度の維持に勤しんでいる間、キアランの抱える離別の悲しみへの対処が遅れてしまい、社交性が薄れてしまいました。
故郷のSulaniならイルカが友人になってくれたかもしれませんが、Innisgreenにイルカはいません。


イルカは呼べませんが、エヴァーデューの湖は海の様にキアランを慈しんでくれます。泳いでいると大きな感情に飲まれかける時もありますが、海を泳いでいる時に似た調和を得られました。

気が付くと泳いでいるレベルで気に入ってくれたようで、Sulani在住時並みに水着になっていてます。冬が来るのが怖い。


朝、自分で作ったフォーを1人で食べて


昼、フリーランスライターの依頼からクライアントとのチャットが要らない仕事がないかチェック。今のキアランにとって、顔の見えないシムとの会話はただ神経がすり減る苦行でしかないのです。


夜、どこに出かけていたのも知らない恋人を抱きしめて無事の帰宅を喜びます。

───彼のものではないフレグランスが鼻を擽るのを、キアランは毎晩知らない振りで通しました。

ある日はムスク、またある日は高そうなウッディー。
どれもケネスの家に充満する湿った苔と生花の香りとは違う香りだったため、すぐに他人のものだと分かってしまったのです。



ケネス「どうかしたの?もしかして、また妖精にイタズラされた?」
キアラン「……いいえ?なにも、なにもありませんよ」

自分の感情に見ない振りを続けるのは難しいものです。
抱える感情が強く複雑であるほど、強い力でもって目を覆う手を振りほどこうとしてきます。


キアラン(ケネスは、僕以外に恋人がいる……そして、隠す気も、ないのかもしれない)

己の醜さを知られたくない。与えられた悲しみで醜くなった己を知って欲しい。そんなジレンマにキアランは独り悩んでいました。


キアラン『……ケネス?その……なにを??(服装もポーズもどこから訊ねれば良いのか)』
ケネス『しっ!君に祝福を授けているんだ……よし。これで少し精神が安定したと思うんだけど、どう?』
キアラン『そう言われてみると安定した、ような気もしますね……?』

偉大な聖なる祝福を与えているところです。ちなみに、ないよりはマシ程度だけ安定していました。某狩りゲーで例えるなら薬草くらいの回復量です。


キアラン(でも僕を大事にしてくれてもいる……酷くしてくれれば嫌えるのに。嫌えれば楽になれるのに)

昼ドラかな?

以前は遊び人特質さえ持っていれば文字通り遊び放題でした。
Lovestruck導入後は相手の嗜好や恋愛の境界線など、本当に恋愛周りがリアルになって遊び人に振り回される周囲の心境を想うと気軽に遊べません。



キアラン(一緒に居て楽しかった時間を思い出して苦しくなることがあるなんて、僕は知らなかった……でも、それを知りたくなかったなんて言いたくない)



キアラン「よし……こんな感じでしょうか」

ある日の朝。
キアランはケネスに向けて一冊の本を書きあげると、本棚にしまいました。
自分がこの家に住めなくなった後も、少しでも自分の作品が愛するシムの助けになれれば良い。そう願って。


ケネス「キアランからデートの誘いなんて珍しいね」
キアラン「迷惑、だったでしょうか?」
ケネス「まさか!逆だよ!誘われることなんてないから嬉しい!」

いつもケネスは自分が誘う側ですからね……設定したのかどうなのか定かでないのですが、ケネスはデートに誘われることがないんですよ。来るのは同居の誘いだけです。
せめて間にデートを挟んで欲しい。


キアラン(胸に空いた穴が満たされるみたいだ……この時間が永遠に続けば良いのに。僕と彼の時を止めてくれるなら、僕はどんな恐ろしい存在だろうと全てを捧げてしまえるかもしれない)


ケネス「……ぼんやりしちゃってどうかした?俺の話がつまらなかったかな」
キアラン「あっ、いえ……貴方の顔はいつ見ても整っているなと魅入ってしまいました(外見を褒める)」
ケネス「もー!俺の顔ばかり見てないで話を聞いてよ!でもありがと!」



キアラン「こ、こんなゃちはっ。そ、そその素敵な羽ですねっ?(あああ噛んだっ)」
エルリック「羽?今出していたかな?」

デートの後、慣れない魅力的な自己紹介をしたせいでキアランは何を褒めれば良いのか分からず、見えない羽を褒めてしまいました。
時々なんでもないのにしまうんですよね……妖精。


キアラン(なぜ貴方は僕を問い詰めてくれないのですか……?)
ケネスはキアランを視界に収めようともしません。無視するように背を向け、距離をつくるのみです。


キアラン「ば、ばらをどうそ。僕の……気持ちです」
(本当に渡したいのは違う相手なのに!自分も彼も裏切ってしまっている!全く関係ないエルリックさんも巻き込んでしまっている!僕は悪者になってしまった……罪悪感と自己嫌悪で胸が引きちぎれてしまいそうだ!)



キアランが悪者ならケネスは巨悪でしょうか。チラリとも恋人の浮気現場を見ようとしません。意図的に無視するように遠ざかって近くにいるシムと会話を始めます。
後方でキアランが泣いているのはエルリックさんの陰気シム特有の憂鬱をお裾分けコマンドを受けた模様。

ケネスの恋愛の境界線が「嫉妬しない」に変わっていたため、全て「嫉妬する」に設定してやり直しもしました。
誘惑的なムードレットの残り時間が減るだけで、恋愛の満足度への変化もなし。

鋼鉄の心臓持っています?



ケネス「ジェフリー、お久しぶり~!マルコム元気してる?」
キアラン(他のシムには話しかけるのに。僕だけを無視するなんて……なぜなのですか?)

本当になんでなの。ケネスが見事に恋人の浮気を無視していて驚きしかありません。遊び人シム、自分の恋人が浮気すると嫉妬したはずと記憶していたのですが。恋愛周りの仕様が変わったからでしょうか。


キアラン「あの……ケネス………僕に言いたいことがありますよね?」

浮気行為に耐えられなくなったキアラン。その場で浮気行為をケネスに謝罪しました。コマンドが出るってことは見ていたってことなんですよねぇ。


ケネス「何がしたいんだよ!!君が言わなければ俺は無視してあげたのに!!」
キアラン「っひぃ!!」

情緒ジェットコースターですか?


急に怒り出すから驚き過ぎてちょっと開眼してるじゃないの……


キアラン「……っ僕は!僕が持っている痛みと悲しみを、貴方に伝える方法に悩んでいました。今、貴方の感じている悲しみは、僕が感じているのと同じ悲しみなんです!僕はっ貴方を恋しく思うせいで苦しんでいたんですっ!」
ケネス「はぁ!?悲しみ?なにそれ。俺は、今!怒ってるんだけど!!」



野郎同士の修羅場に巻き込まれしザレーさん。居心地悪そう……修羅場をスルーできる歴戦の猛者でも現れない限り、誰も彼女の頼みを聞きに来れない状態になってしまいました。
ウルトラ申し訳ない。


ケネス「(そういえばパオロも急に怒り出したっけ?もしかして同じ状況?)なんか、ごめんね?」
キアラン「貴方は、僕が誠意のない謝罪も見抜けない間抜けに見えてたんですね……もう、良いです」

不審特質うぅぅぅ!!「洗練された弁明」を連発できておかしいなと思ったんですよ!なんか「キュルン☆」みたいな効果音が似合いそうな顔で浅い謝罪しておる。
地獄のどん底みたいな状況で笑わせにくるんじゃないよ。


ケネス「変なやつ。俺は悲しくなんか……あれ?」

オブラートよりも軽い謝罪を受け、悲しみが増したキアランは恋人を置いて湖に泳ぎに行ってしまいました。
1人になってしまったケネスの胸に、今まで経験したことのない苦しみが存在を増し始めました。


ケネス「なにこれ。なんなんだよ……感情を瓶に詰めたのにすぐ悲しくなる。なんで、なんで俺、こんなにつらいの?教えてよ。帰ってきてよキアラン……君はこの悲しみを知っているんだろ?」


どんなにケネスが泣き叫んでも、キアランは湖から帰って来ませんでした。

誰よりも愛しい恋人を裏切り、傷つけた自分自身を許せる訳がありません。望んだ通りの結果が得られたとしても、その結果を喜べないことがあります……彼は今、身をもって知ることになりました。



キアラン「ハッ!?自然生活スキルが低すぎて酷い悪夢を見てしまった……まったく。僕がケネスさんを傷付けたくなる訳ないのに……ああ、昨夜はケネスさん帰ってこなかったんですね」

というオチではありません。でもそういう日がありそう。ストッパーがないとすぐ地獄を書いてしまいがちです。暗い話になってしまいましたが、続きます。

またお暇があれば覗きに来てくだされば幸いです。