建築に時間がとられてブログ更新が遅くなってしまいました。
エコエイリアンシーズン2、第2話はイザヤの過去小話回となります。暗いです。
※ 時代的に始祖を若々しくメイクオーバーするべきだったのでしょうが、推しの顔を変えると拒絶反応が出る体質により、デフォ始祖に少し若い口調で喋らせるだけに留めております。
アイキャッチに登場するシム達は全員、回想以外での登場はありません。寂しいですね。
登場人物紹介
下段の両親は今回登場しません。スラニで今日もイチャ付いていることでしょう。
スラニ生まれのシムに雪は見慣れない
冬の終わりが近付き、エバーグリーン・ハーバーに最後の雪が降り出した日のことです。
『イザヤ、引っ越さない?この辺りは子どもの娯楽が少ないし、冷え込みも強いだろ?今の君には良い環境だと思えないんだ』
『子どもの娯楽、ですか……考えたことがございませんでした。レイ、貴方が提案を出すということはもちろん引っ越し候補のご用意もあるということですよね?』
『もちろん!俺はサン・セコイアが第一候補かな。街中に子ども向けの遊具があるし、大人も楽しめるハイキングコースもあるみたいなんだ』
子育て本を暗記する勢いで読み込んだレイは、更に不動産サイトを片っ端から目を通してイザヤに引っ越しの相談をしました。
『そこまで考えてあるのでしたら構いませんよ。もとより私は住居に大きなこだわりはございませんので』
『家や周りが汚くなければ、だろ?安心してくれ。君が来る前のポート・プロミスに比べたらどこも天国みたいな場所だろうからね!』
レイを全面的に信頼するイザヤですが、衛生面に関しては彼を頼れる気がしません。(ゴミ収集箱でウフフなんて、どういう思考回路をしていたら楽しめるのでしょう!理解できません)
ですが、子どもの娯楽設備という単語に興味の惹かれたイザヤは、彼の提案に乗ることにしました。
海岸沿いの住居を選ぶのは、やはり本心ではスラニの海が恋しいのでしょうか?
どうやらこの街は冬でも少し暖かいようです。
(うう、常に気分が悪い……まだ妊娠初期だというのに。彼に勧められた通り締め付けの弱い服を選んで正解だったようですね)
『ベッドを出そうか?』
『いえ、ソファーで充分です……ここまで調子が崩れるとは』
『今、君のお腹の中には自分以外の命が入ってるんだよ?体調に異常が出て当然だって。自分の体を守るのが仕事だと思ってよ』
(掃除をする気は毛頭ありませんでしたが、)イザヤも荷解きくらいはするつもりでした。
ですが、つわりに口元を抑えていると、大型家具を運びだしていたレイに絶対安静を言い渡され、ソファに座らせられたのです。
微睡みに沈む意識の外で、掃除機の立てる喧しい排気音に混ざりレイの鼻歌がイザヤの耳に届いていました。
聞き覚えのある旋律に曲名を思い出そうとしますが、どうにも思い出せません。
確か、夜会のある日、よく階下から聞こえた曲なのですが───
プレゼントで埋まった部屋の追憶
薔薇のように赤い髪と、冬の空のような灰色の目を持つ少年イザヤ・ブラッドレイは父と母の顔を知りません。
ですが、賢い少年は両親の愛を疑ったことがありませんでした。
部屋の中にこんなにプレゼントが溢れているのです。きっといつだって少年のことを想ってくれているに違いありません。
ある年の冬祭りには、ドールハウスを貰えました。
もうお人形遊びは卒業していましたが、使用人と一緒に遊びました。
使用人も新しいドールハウスに喜んでいたことでしょう。
愛の日には猫が贈られました。
『僕の椅子がボロボロじゃないか!!このケダモノをどっかにやって!』
愛用のリビングチェアを傷だらけにされ、イザヤは動物が大嫌いになりました。
ただ、使用人の一人はペットが大好きだったようです。
イザヤが毛だらけのケダモノに怒鳴りつけると、使用人の分際で主を叱りつけてきました。
いたずら好きな猫は使用人棟を抜け出し、夜会を台無しにしたことから別の家に連れて行かれたそうです。
少年は自分の部屋がこれ以上ボロボロになる心配をせずに済みました。
ホールに調子外れのピアノが響く夜も、少年の住む部屋はとても静かです。
この階には誰も来ませんし、少年もこの階から出ることを許されていませんでしたから。
もちろんパーティーなんて開けません。
ただ、使用人たちも常に少年の相手をしている訳ではありません。
屋敷の管理を担う業務の一つとして、少年の話し相手をしていたのです。
(今夜も音楽が聞こえる……パーティーの何がそんなに楽しいんだろう)
(もしかしたら僕の知らないお菓子があるのかも……!食べてみたいなぁ)
階下から聞こえる喧騒を読書と想像で埋める日を重ね、
少年は青年へと成長していきました。
本の虫に育たなかったのは、別に好き好んで読んでいた訳ではないからでしょう。
彼が青年に成長した日のことです。
階段の踊り場で見た使用人の姿から、イザヤは己の出自と境遇を悟りました。
その使用人は青年と同じ赤毛のシムでした。
別に優しい訳ではありませんでしたが、意地悪もしてこない普通の使用人でした。
父親の姿をイザヤは知りません。
もし使用人が男を呼ぶ「旦那様…」という甘ったるい声が耳に届かねば、一人の使用人と賓客のスキャンダルで済んだことでしょう。
(私は母上の子ではなかった。だから外界と隔離されていた……?)
『……おぞましい。この体は、血は……汚れているっ!!』
洗っても洗っても汚れが落ちた気がしません。
内臓ごと吐けたら気分が晴れる気がしましたが、無理だと気付ける頭脳が憎くて仕方ありません。
この日から青年はこれ以上、汚れることを拒むようになりました。既に穢れた体をこれ以上汚したくない、そう思ったのです。
貴族らしい教育を受けていた訳ではありません。
それでも、彼の心は地位を持つ者として育っていました。
それは普段と変わらない、ある夜のことです。
この日も下の階からは楽器の演奏と笑い声が届き、青年は少しでも雑音から逃げようとバルコニーに出ていました。
(悲鳴が聞こえた気がしたけど……東屋で逢瀬とは大胆だな)
夜会で興が乗り、外に出て盛り上がっている男女……そう傍目には見えたことでしょう。
イザヤもそう判断し、再び読書に戻ろうとしました。
(違う!……あれは……吸血鬼だ!!)
男性に抱きしめられていた女性が、ゆっくりと床に崩れ落ちる様が見えた瞬間、イザヤは悲鳴を上げなかった自分を褒めたくなりました。
密かに噂される闇の怪物……吸血鬼が本当に居るなんて!
(早く会いにいかなきゃ!)
背後から走ることを咎める声がしましたが、イザヤは無視しました。
生まれて初めて階下に降りましたが、誰も彼を咎めませんでした。賓客への対応でそれどころではないのでしょう。
『貴方、吸血鬼なのでしょう?吸血鬼には他のシムを吸血鬼に変えられるという噂は本当なのですか?……っ私は、いえ。私も吸血鬼になりたいのです!』
『小僧、随分と詳しいな……話をしようではないか。意味もなく噛みついたりはしないぞ。降りて来なさい』
初めて外に出られたことよりも、ゴシップ紙に載っていた存在を目の当たりにした事実がイザヤを興奮させていました。
『それで?私が貴様を吸血鬼に変えて、何か利点でもあるとでも言うのかね?』
『今はなにも。私は正当な跡取りでもない、ただの……庶子です。いずれこの屋敷から追い出されるでしょう』
そう言えば自分の置かれている境遇を誰かに伝えるのは初めてだったと、イザヤは自分の胸が千切れるような屈辱と嘆きでもって気付きました。
虚勢を張って目の前の吸血鬼に向き合うのでも手一杯なのに、さらに彼を説得しなければなりません。
イザヤは孤独に泣きわめく自分を、そっと心の宝箱の中にしまうことにしました。
今泣き出せば、きっとこの吸血鬼は去ってしまう、そう思ったのです。
『力も権力もありません。ですが教養と知識には自信があります。必ず力のある吸血鬼として成長してみせます。そして、貴方の危機には必ず駆けつけると誓いましょう』
『私が失敗する前提か。些か腹の立つ話し方だが……良いだろう。今は駒が一つでも多く必要な時ではある』
人目の付かない場所はあるか。と問われ、戸惑いつつバルコニーの下を指差しました。
自分の家でも、青年には自分の部屋以外の場所の勝手など分からなかったからです。
血を吸われている間、遠くから笑い声とピアノの演奏が届きました。
丁度バルコニーでは青年の両親が穏やかに子ども達の将来のことを話していたのですが、その内容までは伝わってきませんでした。
伝わらなくて幸いだったかもしれません。
彼らの“子ども達”の話題にイザヤの名前は一度たりとも上がらなかったのですから。
イザヤは血を抜かれる度に遠ざかる喧騒が、彼の新たな旅路の喝采のように響き渡るのを感じていました。
闇の子
イザヤが満たされない飢えに苦しむ日々を耐えしのいだ後───吸血鬼に変わった後は、終わることのない渇きの日々が待っていました。
最初は寝込みを。洗脳の力を得てからは物陰から。
少しずつ使用人達から血を得ていましたが、他人の体に直接口を付ける行為にイザヤはうんざりしていました。
『駒を得なければ……決して裏切らない。いえ、裏切れない存在が』
信用できる眷属を作るべく、青年は家を出ました。
吸血鬼としての能力を開花させたイザヤはもう、家という檻から自由に出入りできるようにまでなっていたのです。
(ここが街……あまり落ち着きがないと何をされるか分からない。堂々としないと)
自由に外出できるとは言え、複数の使用人の記憶を書き換える手間を考えた結果、初めての外出でした。
情報の多さに酔いそうになりつつ、慎重に歩みを進めます。
歩みを進める度、悪臭が強くなっていきますが、眉を顰めつつも足を動かしました。
『ゔっ……覚悟していたとはいえ、目の前に来るとキツイ、な』
彼が求めていたのは、“自分以外に頼れる存在のいないシム”です。
イザヤは自分と、彼のマスターであるヴラディスラウス・ストラウド以外を信用していませんでした。
最も尊ぶべき誠実の誓いが破られた結果、生まれたのが自分というシムなのです。
契約も誓いも、チリ紙よりも薄っぺらい建前にしか見えなくなっていました。
『レディ。私は今、自分の手足に変わって動けるシムを探しているのです……泥の中に座るより、私の屋敷で湯船に浸かってみませんか』
もっと“らしい”台詞を考えていたのですが、途中からどうしても泥に浸かった服と油できしむ髪が気になってしまったイザヤの口からは本音が出てしまいました。
『なにも知らない貴族のお坊ちゃんが何の用よ!アタシみたいな女がお風呂なんて入れる訳ないでしょ!!アンタら男が付けた傷のせいで客だって取れないんだから!』
『おっ落ち着いて!!私の家に来れば好きなだけ……というより今すぐ君を風呂に入れたいよ!傷なら化粧で隠せるじゃないか(うわぁぁぁぁ泥だらけの手で私に触れるなぁぁぁ!!)』
喧嘩腰で掴みかかれ、イザヤは今すぐ女性を押し返したい衝動と戦っていました。
しかし女性の方も華奢な青年がビクともしないことに動揺しているようで、怪訝な顔でイザヤの顔を覗き込んでいます。
『は~女は楽で良いよなぁ。男に腰振ってりゃシムオリオンが降ってくるんだからよぉ』
『クソガキ黙ってろ。好事家に尻を掘られてから口を開くんだな』
イザヤと女性のやり取りを横で見ていた若者達が、まるで聞かせるように独り言をこぼし出します。それはイザヤにとってこれ以上ないチャンスに見えました。
そもそも、彼は使用人以外の女性と話したことがなかったのです。
『それなら君たちも来ればいい。今、私は本当に人手が欲しくて仕方ないのですよ。世間に復讐するための力を、私は君たちに授けられます。ついでにその力で私も助けて欲しい……ただ、それだけなのですよ』
『力?なんだそれ』
『雇ってくれるってことか?それなら連れてってくれ!なんだってするぜ!!』
『お化粧……?あたし化粧なんてしかたことないわよ!』
それまで関心すら向いてなかった意識が自分に集中した瞬間、イザヤは自然に自分の口角が上がるのを感じました。
きっと今、鏡を突きつけられたら悪魔の様な笑顔を浮かべた自分が写っていることでしょう。
残念ながら鏡は二度と彼を映してくれないんですけどね。
『落ち着いて。一つずつ説明しますから。ですが、まずは……そうですね。私に付いて来て貰いましょう。人目に付かない道を教えて下さいませんか?』
・
・
『俺……今、ほぼ貴族なんじゃないか?貴族の風呂に入ってるんだからよ』
『厚手に白粉を塗るだけではノッペリしてしまう……むむむ、化粧と言うのは実際に行うと難しいですね』
『あんた、何も知らないのにあたしに化粧をするなんて口にしたの?』
『仕方ないでしょう。知識しかなかったのです』
『なあ……この後、俺らあのクソガキに喰われたりすんじゃねぇ?』
『それだって良いじゃないか。こんだけ良い飯が食えて、上等な服を着れたんだ』
金髪の若者はなかなか警戒が解けませんでしたが、それでも風呂だけは大人しく入り、食事も食べていたのでイザヤはひっそり安堵の息を吐きました。
なぜか二人ともベッドで食べていますが、おそらく食事用のテーブルが分からなかったのでしょう。
『皆さん、休めたようで安心致しました。これから大事な話があるのですが、聞いて頂けますか?』
『なぁ坊ちゃんよ。チャーリーの奴が俺らを食う気だって言ってるんだが、マジか?』
『おいビル!』
金髪がチャーリー、黒髪がビルと言うようです。それが本名でも愛称であってもイザヤにとって大差ありません。
『食べませんよ。ですが、貴方がたは私の手で吸血鬼になって頂きます。私と同じようにシムの生き血を啜り、夜闇を闊歩する怪物に、です』
『なるわ!たとえ一晩だって綺麗な服を着て、温かなお布団で眠れたのよ!夢みたいだったわ……その思い出のためなら、なんだってやれる気分よ』
傷跡を化粧で隠したのはアビーという女性でした。ひとまず余っていたメイド服を与え、腕にある傷跡を隠しています。
『吸血鬼ってアレだろ?噂のモンスターじゃねぇか!!怪力なんだろ?なれたらあのクソ***野郎をぶっ飛ばしてやれんじゃねぇ?!』
『ッシャァ!なってあのF**K野郎に****してやろうぜ!!』
『あなた達、口が悪いわよ』
(……私は彼らを纏められるのでしょうか?いえ、なさねばいけません。時間がないのですから)
洗脳した使用人たちから聞きだした話によると、成人したイザヤは悪趣味な老齢の女性との婚礼が決められていたようです。
家の資産のために婿入りなど冗談ではありません。
早く自分の手足となる眷属、そして足掛かりとなる仮の住居を得なければ……。
逸る精神を落ち着かせ、イザヤは誰から眷属に変えるか思考を巡らせました。
決行の火蓋
イザヤが裏路地からシムを拾い、数日経ちました。
『良いですね。能力も制御できているようです』
『お褒め頂き光栄です!……では、ついに』
『ええ……いざ略奪の時間、といきましょうか』
イザヤは眷属達が恨みを抱く酒場を襲い、仮の住まいとして占拠しました。
不法に働かされていたシムは眠らせるか、幻覚を見せて沈静化。
置かれている状況によっては後ほど眷属に加えようと考えていました。
『ギャハハハハ!!!いつまで喋ってるつもりだよお前よォ!』
幻覚でお喋りさせられてるシムを必ず笑う性格悪い眷属の図。
(これで眷属は6人……全員が尊敬し、隷属し続けたくなる存在にならねばなりません。私は彼らの“親”なのだから!)
『皆さん、ご苦労様です。この酒場は本日より我々の住居とさせて頂きましょう。いずれは我々に相応しい場所を手に入れる予定ではありますが、情報の集まる酒場は何かと都合が良いですからね。有効活用しようではありませんか」
『ビル~~~酒くれ』
『お前なぁ。任された仕事はどうしたよ』
『終わらせたし褒められたぜ?マスター用の飯、絞ってきたもん』
フォーゴッテン・ホロウをストラウド氏が掌握するまでの暫くの間、酒場は情報収集とシムオリオンを稼ぎ、時には狩りをする拠点となりました。
意外にも近隣住人からの評判は良く、彼らが吸血鬼として魔法使い達との争いに身を投じなければ、そのまま酒場を経営し続けていたでしょう。
(なんとなしに覚えていた経営学が役立つとは。人生、何が使えるか分かったものではありません)
眷属達は何かとイザヤを褒め称えました。それもあって彼は“自分は褒めた讃えられて当然なシムなのだ”と思うように変わったのです。
ですが彼を敬愛し、必要とした眷属……彼の子ども達は今、一人も残っていません。
全員、彼の手が届かない場所に旅立ってしまいましたから。
私は親になりたい
『……』
『おはよう、イザヤ。気分は良くなった?』
『私は……』
レイの声が耳に届くまで、イザヤの頭の中は混乱していました。
転生時に忘れた筈の眷属達の顔と声が次々と脳裏に蘇りましたが、彼らの名前を思い出そうとすると次第に輪郭が薄れていくのです。
『どう?良い感じに家を飾れたと思わない?』
『え、ええ。大変過ごしやすそうな空間が生まれていて驚きました』
室内を見まわし、会話を始めると過去の記憶はもう薄れていました。
清潔で快適な部屋には黴臭さも、汚水の臭いも漂っていません。
きっとレイが気を効かせて少しだけ炊いたのでしょう。気持ちの安らぐアロマの残り香すらします。
『ああ、なんと惜しいのだろう……俺は最愛のシムを一人家に置き、これから仕事に向かわねばならいない。愛しい人、どうか俺を恨まないでくれ。そして己の体を一番に考え、俺の帰りを待っていてくれたまえ』
『愛しているよ、イザヤ。お願いだから俺が仕事に行ってる間、無茶はしないでね?』
『貴方に言われずとも。貴方こそ職場で馬鹿な人体実験などお止めなさい。レイ、貴方は夫だけでなく子も持つシムなのですよ』
出勤前、イザヤに即興の愛の詩を朗読するとレイは仕事に向かいました。
別にイザヤはレイの職業に文句はありません。ですが、怪しい薬を自分の体で実験する癖だけは止めて貰いたいと常々考えていました。
(かつて、私は彼の家族というものを理解できませんでした。親子というにはケアヒとレイの距離は近く、気さく過ぎる……親と子と言うより、友人と言われた方が納得したでしょう)
アルゴルから奪った記憶から覗き見たカラマ家はあまりに温かく、イザヤの目には未知の存在に映りました。
彼の知る親は、彼を愛しませんでした。
彼の知る子は、親に我儘を言えませんでした。
彼の知る親としての愛情は、厳格な上下関係が機能して初めて与えられる褒美でした。
未知の関係に、好奇心を擽られたのだ。
そうイザヤは自分を納得させていました。
『まあ、彼との子を育てればいずれ分かるでしょう……あのワーカーホリック気味なエイリアンですら育児と共に愛を知ることができたようですし、既にレイを愛する私であれば更に容易いというものです』
単純に暖かな愛に触れられる家庭をに憧れ、求めていたのだとイザヤが気付く日は来るのでしょうか?
……彼が気付けなくても、欲しかった宝物は勝手に手の中に収まりに行くことでしょう。
イザヤを愛するレイは自己肯定感Maxの、愛され上手なエイリアンなのですから。
暗い話を最後まで読んで下さりありがとうございました!















































































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