──これは少年の願いが叶うまでの長い長い道のりの話。
になる予定のシリーズ。
今回は小話多めです。前回はこちら→新米刈り取り人の苦悩
生き別れの双子の再会
ウィル「ウェンディ!ああ、また君と会えるなんて……!美人に育ったねぇ!」
ウェンディ「ウィル!あたしのウィル!!こんなシワシワになっちゃうなんて!パパは酷いわ。あたしには理由を教えてくれなかったのよ?」
行きつけのバーで再開した2人は特に互いの紹介をすることもなく、一目でお互いが己の兄妹だと気付きました。
傍目にはこの2人が双子だなんて分からないでしょう。外見どころか世代すら違うんですから。
ロアー家の双子に関してはこちらの記事をどうぞ→バブバブすら怖い吸血鬼の育児奮闘記
ウェンディ「ああもう!なにから聞けば良いのかしら。聞きたいこと、伝えたいことがいっぱいあるの!でも時間が足りないわ!!そうだ!ねぇ、ウィルは恋人っている?」
ウィル「恋、恋か……ははは。僕たちは同じ時間を生きている筈なのに、ウェンディの発想は見た目通り若いんだね……うっかり健康について聞きそうになっていたよ」
ウェンディ「なに年寄りぶっているのよ!いい?自分が老いていると思うから齢を取るの。貴方だって私と同じ時間 “しか” 生きていないのよ?それで?ねぇウィル、あなた恋はした?それとも……ウフフフッ結婚しちゃっていたりするの?!」
ウェンディは話しながらウィルのお嫁さんと子どもを想像した喜びから興奮していました。想像が先走り過ぎて花の香りのするカードを添えた贈り物と、自分と彼の関係を誤解させない挨拶すら考え始めていました。
彼女はそう言う平凡で穏やかで、なんだか温かい話をする相手が欲しかったのです。常に昇進を勝ち取り、他者を蹴落とすことを考える野心家でも時には落ち着ける場所を求めるものですからね。
ウィル「今から僕は変なことを言うかもしれない……でもウェンディなら、秘密にしてくれるよね?」
ウェンディ「ええもちろん。我らが父、偉大なる死神に誓って口外しないわ」
ウィル「不安になる存在に誓わないで欲しいなぁ。まあいいや……僕には兄弟同然に育てられた友人が居るんだ。親友にもなった。でも……でも僕は子どもの頃から彼のことが好きなんだ。家族のキスじゃなくて、恋人としてキスがしたいと思ってた。キスの先だって……。異常だって僕も分かってる。だけど、彼を思う気持ちが止められないんだ」
ウェンディ「……ウィル。そうね。じゃあ、あたしのことは?恋人みたいに手を組んでみたいとか、スリーサイズが気になったりしている?」
ウィル「まさか!綺麗になっていて驚いたけど、それ以外は別にないかな……それより最後のは何?誰かから言われたりしていないよね?パパは知っているの?」
ウェンディ「なら問題ないわ。っていうかウィル、あなた真面目過ぎよ!血の繋がっていない義理の兄弟なんて結局は同じ家に住むだけの他人じゃない。恋をしたって問題ないの。あと、さっきの最後の言葉は友だちのコミックで知っただけよ。あたしの初恋はパパ、失恋相手もパパ。OK?」
ウィル「そっか……そうか……ああウェンディ。ありがとう。本当に、ありがとう。僕は恋をしても良かったんだ!ていうか君、パパに恋してたの?」
ウェンディ「やだ!本気にしないで頂戴。ただの冗談よ。聞いてウィル。パパにはうんざりなの!」
ウィルは初めて長年抱えていた想いを言葉に変えました。そして、その言葉に対する他人の意見を始めて聞くことができました。
血の通った家族だから話せた訳ではありません。正反対の特質を持ちつつも、不思議な共感を抱くウェンディだから話せたことでした。バーに来たのが実父であるクラフトだったらここまで心を開けなかったことでしょう。
自分の感情に初めて堂々と「恋心」としてラベルを貼れた夜は兄妹水入らずの長話で更けていきました。
因みにウェンディとブラムは職場で顔を合わせる前から友人関係にありました。これは仕事の息抜きに力を見せびらかす図。
なぜ互いに向かい合って交流しないのでしょう。横に並んでいるせいでビームが湾曲して伝わっていますし、闇の力は誰も居ない虚空に消えて行っています。
君はなにがしたいの?
ウィル「ねえブラム。その勧誘は何度目?僕を吸血鬼にしたいという君の意思はよく分かったよ。でも、君に僕を吸血鬼に変える力は本当にあるの?(力の証明を求める)」
今日もブラムから吸血鬼への勧誘を受けたウィル。
毎日のように断った話を振られては温厚なウィルでも苛立つものがあります。なにしろ日常会話からシームレスに勧誘をされる割に、そこから親友の意図が見えないのです。
ブラム「っこれから覚えんだよ……お前が吸血鬼にならねぇなら伸ばす必要がない力だろ」
ウィル「なんだいそれ。吸血鬼の仲間を増やせばいいじゃないか。ブラム、君はなにがしたいの?最近おかしいよ?」
ブラム(俺がおかしい?んなこと俺が一番分かってるっての!くそっ……なんで前みたいに話せないんだ)
恐ろしいことに会話の頻度が減ったことで、2人の間にあったメモリーは全て消えていました。納棺師と刈り取り人、出世によっては出勤時間がすれ違うことも影響しています。
ウィルの特質が社交的とは言えないの物が多いのもあり、会話相手にメモリーが付きにくいのもあるかも知れません。ブラムは誰にでもメモリーを与えやすいんですけどねぇ。幸せな幼児持ちの自信家、本当につよい。
ブラム「はぁ……なんつーか。瞑想ってのはどれも好きになれねぇな。走った方が気が紛れそうだ」
アクティブ特質追加のチャンスカードが何度も来ていたのですが、せっかちとアクティブが揃うとトレーニングマシン以外には1秒たりとも座れない男になりそう。毎回断っていました。
でも確実に特質:アクティブの思考回路しているので迷っているところです。
ジョギングに行かせる前に高速移動を外し忘れていました。
これはジョギングって言わないと思う。ただ運動着に着替えて徘徊しているだけだと思う。
ウィルも課題が終わったのでジョギングに出て貰いました。
どうやら病気軽減MODが機能していないようで、仕事に出る度に軽い病気をもらって帰ってくるんです。適度な運動をして免疫を付けておきましょう。
しっかりジョギングをしているウィルを見守っていたところ、ブラムがジョギングを止めてサッカーボールを蹴っていた。
運動に含まれますけども。確かにそれは運動ですけども。
しかし良~い胸筋しているなこの吸血鬼……リフティングを練習するシムを眺めるのが好きなプレイヤーで良かったですね。サッカーボールは没収しないでおきましょう。
なぜ2人が街中で海パン一丁の画像があるのか分からず混乱していたプレイヤーです。
おそらく池で水浴びさせた後に話し込んでいたのだと思います。なぜ撮った。
自律で会話はするけど全くメモリーが付かない状態になっていました。そこまで設定に忠実にならなくて良いです。仲良くしてください。
残念でしたね。この家は脳筋吸血鬼の住処です。
再びモンタギュー家の敷地内に不審なシムの影が忍び寄りました。
ブラムの経験値稼ぎの時間です!さあ、お家に帰るよう命令なさい!
誰が喧嘩をしろと言った。シムが指示を聞いてくれません。
あー……希少な経験値が土埃の中に消えていく……。
ウィルはご機嫌です。大好きなブラムの雄姿を特等席で観られるんですものね。
そりゃ嬉しいでしょうよ。
1人で仕事に行かせていたのでブラムはストレスが溜まっていました。そしてせっかち由来の怒りも抱えていたようです。自信満々なムードレットに押されて後ろの方に追いやられていましたけど。
ポジティブなムードレットに追いやられたネガティブムードレットも、ある程度はシムの行動に影響を与えているように感じます。ただ、この喧嘩は思いやりレッドゾーンの影響かな。
ブラム「けっ……」
ブラム「歯ごたえのねぇやつ……サンドバックにもならねぇよ」
ティーン時代、大人のサンタ相手に喧嘩で勝利を掴んでいたブラム。
夜の怪物と化した彼にとって、ただのコソ泥相手ではもう喧嘩相手として役不足でしょう。
喧嘩を窘めるでもなく、無事を喜ぶウィルはやっぱりモンタギュー家の良心たりえない模様。ガッツポーズしてるじゃないの。
ウィル(本当は止めた方が良いんだろうけど……でもブラムは自由に動いている時が一番輝いて見えるんだよ)
ガッツポーズからの慎重な恋愛主張。
もはや狙ってモーション出しているとしか思えません。
これが僕の愛
シニアへの加齢が1歩、また1歩と近付く中。ウィルは薔薇を育て始めていました。
ブラム「薔薇なんか何に使うんだ?薬が作れる訳でもねぇし」
ウィル「何を育てたっていいじゃないか。僕の趣味なんだから」
ブラム「花を育てる趣味なんか……あったか?聞いたことねぇけど(違う。こんな聞き方じゃウィルは話してくれない。ダ~!!分かってんのにうまくいかねぇ!)」
ウィル「君が聞いていなかっただけじゃない?これもオリビア母さんに教わったんだ」
相変わらずうまくコミュニケーションがとれないまま、ウィルの誕生日がやってきました。
ウィル(ブラムは祝ってくれないんだろうな。でも、それでいい……これは僕の我儘なんだから)
ウィル「ブラム……なにか用?」
ブラム「用しかねぇよ……なぁ、1人でジジイになる気なのかよ」
ウィル「そうだけど?それとも、ブラムもまた一緒に蝋燭の火を消してくれるの?」
ブラム「する訳ねぇだろ!吸血鬼のジジイなんて見たことねえじゃねぇか!」
始祖様も見た目こそ老いて見えますが若者世代。シムワールドの吸血鬼、シニアで吸血鬼入りとかしないんでしょうか。
ウィル最後の誕生日は1人で焼いたケーキに蝋燭を灯し、1人で吹き消す寂しい祝いの席になってしまいました。
ブラム「誕生日おめでとさんっ!この石頭野郎!!さっさと年取っちまえ!」
掲示板を荒らしに行ったと思いきや、必ず吹っ飛んできて歌う吸血鬼。律儀。
ウィルが老齢期に入りました。中年世代後半がすれ違いばかりだったので早く感じた……。
ウィル「ブラム、祝ってくれてありがとう。これはお礼だよ。受け取って」
ブラム「は?俺がプレゼントを受け取んのは逆じゃね」
ウィル「誕生日のシムのお願いなんだ。聞いてくれたっていいでしょ?」
ウィル「急になんだってんだよ……」
ブラム「てめぇ」
ブラム「そういうことかよ……っざけんじゃねぇぞ」
ブラム「ックソが!!」
ウィル「ブラム。勝手に齢を取らせたことは謝るよ。でも、ああ……どうしよう。凄く嬉しい。僕はずっと大好きな君と一緒にお揃いの皺を刻みたかったんだ」
ブラム「はぁっ?俺のことが好き?勝手に齢を取らせておいて?頭沸いてんのかお前は」
死の花の香りを付けた薔薇のフラワーアレンジメントで強制加齢させられたブラム。ブチ切れ寸前の顔をしていて笑う。
ウィルは果たして自分の気持ちを伝えられるのでしょうか。
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