「エコ☆エコエイリアン」、「潔癖症の吸血鬼、転生する」のスピンオフです。
※ 当シリーズにはWerewolves GPのネタバレと、極大解釈が含まれます。
※ 今回、意図的にシムを死なせる描写が含まれます。
恒例のワンクッション
このシリーズはWerewolves GP出典の魔法使いと吸血鬼の歴史に関する情報を元に、筆者が妄想を膨らませた結果、生まれた話です。
また、スケルトン化の魔法の元ネタはこちら(CUSTOM SPELL - Skeletonize)ですが、ミタさんに使用しているスケルトン化Mod(Skeletons)とは異なります。
Modとゲーム内設定から着想を得た妄想乙と生暖かい目で見守ってやって下さいませ。
久々に登場人物紹介
ひっそりとミタさんの性格を音楽好きから本の虫に変えました。
満月の夜、関係の変化があった後
あらすじ
骨の体にファーストキスをしたことで、ミストはサンダーに軽くキレられました。
以上
夜も遅かったので、二人は一度家に戻りミストはサンダーにベッドを貸すことにしました。
購入後、一度も使っていない新品同然のベッドです。ただ、放置されていたため寝心地が良いとは断言できません。
『ベッドは使わなくても態々引っ搔きには登って来ていたのですね……このような悪趣味な肖像画があっては寝難いでしょうに』
ミストにも室内で生活していた時期がありました。
月の遠吠えで付いた新しい気質を変えなかったため、極端なアウトドア派ウェアウルフに変わってしまっただけなんです。
一方そのころ極端なアウトドア派ウェアウルフは生魚を貪っていましたが、別のことで頭がいっぱいです。
新鮮な魚の味も、「ベッドを好きなシムに貸す」という、夢のあるシチュを作ったことにも気付いていません。
(俺、サンダーと普通のシムっぽく喋れていたか?一気に昔に気分が戻って忘れていたが……大丈夫だよな?)
長い引き篭もり期間の後は“善良なウェアウルフ”としての交流を意識していたため、サンダーは普通のシムらしい交流の仕方をすっかり忘れていました。
良きウェアウルフのアンバサダーを目指すため、二言三言目には「実はウェアウルフなんだけど」みたいな会話ばかりでしたからね。
冷静になると不安が戻ってきたようです。
『よう先輩。あんたの群れの新入りに用事はあるか?』
偉い人は言いました。
「ボスを狩りたいなら先にアッシーを狩れ(超意訳)」と。座学嫌いのミストでも知っている名言です。まずは外堀……群れの先人であるアートから絆していくべきでしょう。
『ボール遊び?こりゃお目が高い!俺の黄金の右肩はヤバイぜ?ああ、ノーコンって意味のヤバさじゃねえから安心してくれよ』
アートは賢いのでシムの言葉も理解できますし、サンダーの教えた芸を全て覚えています。
よほどのノーコンシムの投げたボールでもない限り必ず拾ってくれるでしょう。
『待ってアートさん?ボール……ボール返してくんね?次、遊びたいんだろ?あの……取らねぇから!あんたのボール奪わねぇから!!ボール投げさせてくれませんかねぇ?!』
シムのイッヌ名物「ボール投げが終わらない&犬がボール返してくれない」にさっそく陥っていて笑いました。
(外が煩いと思えば……ミストとアートが遊んでいたのですね)
(いや……アートにミストが遊んで貰っている、といったところでしょうか?どちらにせよ馴染んでいる様で安心しました)
ミストとサンダーは旧友ですが、アートからするとミストはぽっと出の新入り。
サンダーの懸念は両者が対立してしまうことでしたが、どうやら杞憂だったようです。
今後の話をしよう
『そういや昨日の夜、その見た目は戻せるって言ってなかったか?なんだってそんな極端なダイエットしてんだよ』
『ダイエットで骸骨になるシムが居るならお会いしたいところです。ハァ……これは、慌ててスケルトン化の魔法を自分にかけた結果、呪いとして固定されてしまっただけなのですよ』
本来のスケルトン化の魔法は時間経過で解けますが、サンダーは身の危険から焦って呪文を唱えました。結果、失敗して一時的な変化ではなく呪いという永続的な変化に陥ってしまったのです(というオリジナル設定です)。
『呪いっつーとなんだったかな……たしかジョアンが変な幽霊に追い掛け回されていた記憶があんだが……あれみたいなやつか?』
夜の幽霊の呪い、かかった自シムが居ないので見てみたいプレイヤーです。
『半泣きで呪い消しの薬を作ってましたっけ。ふっふふ……ゴホン、失礼。よく覚えていらっしゃいましたね。貴方に呪いの仕組みを説明する手間が省けて安心いたしました。ですが、今の私が生きているのは、時の止まった骸骨の体という呪いの影響下にいるからです……その意味は、貴方も分かりますね?』
『くそったれ!俺たちと同じかよ……でも、お前は俺たちと違う。魔法使いだ。不老の薬の作り方は覚えているんだな?それさえありゃお前は……っ老衰で死ななくて済むってことだろ!』
『ええ。しっかりと覚えております。魔法薬も、魔法も全て。それだけがわたくしの心の拠り所でしたから』
ウェアウルフたちが治療を拒む理由の多くが、生きてしまった時間の長さでした。
月の魔法を解いてしまったら、本来の寿命を越えて生きている自分はどうなるのか。
その不安から治療薬を拒み、ウェアウルフとしてムーンウッドミルに留まる者は少なくありません。
サンダーもウェアウルフ達と同じく、呪いを解けば寿命による死が待っていました。
ですが説明する声色は淡々としており恐れの色が見当たりません。なにか策があるのでしょう。
『材料も入手方法を考えt『待ってろ!!俺が全部集めてくっからよ!!!』
『……………ハァ』
骨密度の高い指に指紋はありませんが、ペンタブがあれば手のひらの上で世界中の知識を得られます。
それどころか、流通の発展した現代では外に出なくても希少物資を得る手段に溢れていました。
常にプロプシーの出品物を監視する必要はありましたが、眼球のない体はドライアイとは無縁。時間が許す限り、画面を凝視できたに違いありません。
『まったく。まだ寒いから中で話そうなんて言ったのは誰ですか。本当に以前にも増して落ち着きがなくなりましたね……』
まだサンダーはミストに必要な素材を伝えていません。
彼が帰ってくるのを待つことにしました。この調子では、確実に彼の頭からスマートフォンという文明的な連絡手段も抜けていることでしょう。
『わり、そういや素材忘れてたわ』
『そうでしょうね。貴方ときたら携帯電話という通信手段も忘れていらっしゃるんですから』
『あ~~~!!その手があったか!』
逆に予想通り過ぎて彼の行動を予測するのも面白いかもしれない。サンダーはそう思えてきました。
『エンゼルフィッシュなぁ。確かここの洞窟で釣れた気がしたぜ』
『……その記憶は何年前のものです?』
魔法の国に行けば買えるのですが、二人はまだ今の魔法の国に行ったことがありません。
そして骸骨姿は人里で激しく浮きます。隠された空間で釣ることにしました。
『安心しろ。最後に見かけたのは……ここらのシムと話すようになってからだな』
『今の間、年月を思い出そうとして諦めましたね?わたくし、貴方を本当に頼って良いのか不安になってまいりましたよ』
※ オアシススプリングにある忘れられた洞窟ではエンゼルフィッシュが釣れます。
メタな話をしますと、過去に釣り場で釣れる魚が大幅に変わった時期があるようなのですよ。
なので古いデータを参考にした結果、プレイヤーが困った時がありました。
『相変わらず暗ぇな。サンダー、見えてっか?』
『なんとか手元だけは……不思議な空間ですね』
『おっ釣れた!』
『本当にエンゼルフィッシュですか?見間違えておりませんよね』
『へっ。ウェアウルフは夜目が効くんだよ。この外見、この匂い。間違いなくエンゼルフィッシュだ』
スクリーンショットが少ないのであっさり釣っているように見えますが、かなり長いこと釣り場に張り付いての釣り果です。
冒険好きゆえに後ろの方で退屈になっているミストが釣るとは予想外でした。
『それで?後は何が必要なんだ?』
『他は希少度が低く、ネットで買える物ばかりです。帰りましょう。アートの散歩をしてあげないといけません』
従僕として墓地に篭っている必要があったため、サンダーは現代知識を使いこなす系の魔法使いに成長していました。
少しばかり引き篭もり癖も付いたかも知れませんが。
サンダーがプロプシーと販売サイト(PCでクリスタルを購入)を駆使して素材を集めている間、ミストがアートの散歩に出かけていました。
そのリード、本当にアートに繋がっているんですか?
亜空間に消えたリードはアートに繋がっているようです。
四足移動する動物に散歩の引率役は早すぎたかもしれません。
アートとの散歩の後、更にウェイトマシーンで元気に限界突破していた時のこと。
ミストは知的な眼鏡を付けたマーカスさんから推しカプ通知を受けました。
(いや誰だよって言い返しそうになった。サンダーのことか……なんだってンな変な名前を名乗ってんだあいつ)
『っつーことで聞きに来たんだが、これ俺が踏み込んで問題ない話か?』
『問題ありませんよ。貴方が以前の名前でわたくしをお呼びになるので、伝え損ねていただけです』
エコエイリアンの時系列ではイザヤが大学に通い始めた頃の話です。放置されているのを良いことに家を出ています。
『魔法の国に帰れなくなった後、方々を旅していたのですが、わたくしの名前を変わったイントネーションで呼ぶシムと出逢いまして。理由を訊ねると、彼らの国でわたくしの名は三つの田と書くそうです。そこから拝借し、吸血鬼共に向けた仮の名としてミタと名乗るに至った訳でございます』
『へぇ?本当に不思議な言葉だな』
『でしょう。わたくしもまだ完全には言語をマスターできておりませんが……確かコモレビ山、という名の地名の言葉だったかと』
『コモレビヤマ!確か夏でも雪が降るっつーマウントキヨマツなら知ってるな!今度遊びに行ってみねぇか?スケルトン化が解けた後ならどこだって行ける筈だろう?』
『面白そうですね。実はわたくし、コモレビ山の住民は二本の棒で食事をすると文献で読んで以来、是非挑戦してみたいと思っておりました』
『全員が二本の棒で飯を……?コモレビヤマの住人は全員、精神修行を受けてんのか?』
ナイフであり、フォークであり、使い方によってはスプーンでもあるチョップスティック。ミストは苛立ちから砕いてしまいそうで心配です。
『ところで……素材は集まったんだよな?いつ解呪すんだよ』
『明日になりますね。ヘマタイトの宝石に月の魔力を貯めねばなりません。ああ、そう言えばまだ釣りの功労を労わっておりませんでしたね。肩を揉んで差し上げましょう』
『地味に痛くて嬉しくねえ!肌に指が刺さってるんだが?』
『わたくしも貴方の肩が分厚過ぎて揉みにくくて仕方ありません。ミスト、少し運動量を減らしてみてはいかがでしょう?』
ここまで恋愛ソーシャル感のないマッサージは初めて見ました。
ちなみにサンダーの命名はミタ→三田→サンダの逆発想となっています。まだサンダーが「ミタ」を名乗っていないといけないのですが、マーカスさんからの通知で笑ってしまったためここでサンダー名義に変えました
呪いとさようなら
素材は既に集まっていたのですが、会話劇の通りカットしたヘマタイトのチャージに時間がかかりまして。
釣りをした翌日の朝のことです。
サンダーは云百年ぶりに杖を振り、魔法薬の調合をしていました。
手にしているのはミストから貰ったムーンウッドの杖です。
下水道探索で入手できていれば格好が付いたのですが、結局見つからずデバックから取り出しました。
杖を求めて潜った結果、地下道を全て解放する始末。魔法の部屋を探索するための文献も読んでいたんですけどねぇ。
(本来であればイザヤ・ブラッドレイを処した後、この薬だけを飲む予定だったのですが……少なくとも、罰が死だけだというのは安直でしょう)
ミストが吸血鬼に喧嘩を売り、この世を去る気だと気付けたのはサンダーも同じく最期を望んでいたためでした。
吸血鬼との争いでシム生が歪められた二人の魔法使いは、同じ境遇の友と再会したことで別の道を見つけられました。この道はきっと幸せに繋がる道なのでしょう。
少なくとも孤独ではないのですから。
『すぐに復活する薬を選ばない理由とかあんの?』
『魔法薬による蘇生よりもヘマタイトの効果時間が長いから、ですね。なにも魔法使いだからと言って、魔法の知識にばかり頼る必要はございません』
効果時間を重要視するサンダーにミストは疑問を覚えていましたが、魔法に関する知識をほぼ忘れていたウェアウルフは疑問を飲み込みました。
サンダーの口を通った魔法薬は零れることなく空っぽの肋骨に注がれると、全身をまばゆい光で包みこんで行きます。
そして光が消えると、そこには骸骨ではなく肉付きも血色も悪いシムが立っていました。
『お前……そんなに変わってなくね?』
少なくとも好きなシムに向ける言葉じゃありませんし、表情でもありません。
『ああ……っ体に重さがある!喋る度に舌が動く!今、冷たい空気が鼻を通り抜けましたよ……!なんと肉のある体は不自由なのでしょう!!』
その不自由がなかった虚しさから解放されたサンダーは、手足や喉をさすり全身を確認していました。
『貴方の体はこんなに暖かく、ふかふかだったんですね……こんなに可愛らしい子を置いて行こうとしたなんて。私はなんて愚かだったのでしょう。ふふ、貴方の好きな場所もこの体なら掻いてあげられますよ』
寄ってきたアートの首をさすり、手のひら全てを使って体温と毛並みを確かめるサンダーはとても幸せそうな表情をしていました。
きっと今までも同じ顔で愛犬を愛でていたのだろうと想像に難くありません。
『……ヘマタイトに、しておいて正解、でした……』
『サンダー……?』
『おい!対策をしたっつーのは嘘だったのかよ!?まだ俺はお前から返事を聞いてないんだぞ!!』
ミストの声が辺りに響く中、サンダーの体は老衰による死により、ゆっくりと倒れて行きました。
しかし死神が現れる寸前、倒れた体が淡い光に包まれると宙に浮かび上がります。
適切にカッティングされ月光を浴びたヘマタイトの効力により、サンダーの命は延命されました。
効能を「死なない」でなく「蘇生」に変えた方が良いと思う今日この頃。
『くっそ……焦らせんじゃねぇよサンダー!!』
『はぁ……私だって初めての試みだったのです。むしろ土壇場での成功を褒めて頂きたいところですね』
『おっと危ない。寿命を延ばさないとまた死んでしまうところでした』
サンダーはアートを可愛がっていた自分の理性を信用していませんでした。
蘇生後、また魅惑のもふもふに魅了されることすら警戒していた程です。
プレイヤーも自分のタスク管理能力を信用していないため、一時的にシニアに変えたサンダーの世代を大人に戻しています。
『俺の寿命が縮むかと思った……』
死神が黒煙と共に現れるのをミストは目撃していたのです。サンダーが倒れた時には既に出勤音がしていました。
『……誰かと思えば、吸血鬼の魂を幾つかこちらに送った魔法使いか。今回は見逃してやろう。貴様の貢献で幾らか魂の循環がマシになったのは確かだからな……だが、次も私が見逃すとは限らんぞ……?』
『ええ、充分理解していますよ。寛大なお心遣い、感謝いたします』
(吸血鬼の魂を死神に送った……?っつーと、つまり)
間接的とはいえ、吸血鬼の魂を定期的に冥界に送っていたサンダーは死神のお得意様でした。
とはいえ、死の花もなく、刈り取る魂もない現状は死神側からすると損でしかありません。
何の収穫も得られないまま、死神は再び黒煙と共に去って行きました。
グリルドチーズについてお喋りできれば少しは楽しめたかもしれませんが、残念ながらサンダーもミストも、死神と話したくなるほどグリルドチーズを愛してはいません。
ついでに言えば、当分死神と再会する予定もありませんでした。
『サンダー……』
『……経緯を、お伝えしていませんでしたね。魔法の国に帰れなくなった後、ジョアンと私はある吸血鬼の一族に捕らえられました。その時、私はスケルトン化した体を主に気に入られ生き残りましたが……ジョアンは……』
『違う。言わなくていいんだ、サンダー』
死神とサンダーの会話から、ミストは薄っすらと察しが付いていました。
あえて感情を省いて語ろうとする親友を止めようと声をかけますが、彼は言葉を止めようとしません。
『いいえ。言わせて下さい。貴方が求愛したシムの手は、友人を守れなかった。それどころか吸血鬼達の血に汚れています……今、ここに居るのは友人を守れなかった八つ当たりに吸血鬼達を唆し、死なせた卑怯者です』
『言わなくて良いっつってんだろうが!俺の愛するシムをこれ以上傷付けんじゃねえよ馬鹿野郎……俺たちはまだ弱かったんだ。自分の身すら守れねぇ奴に、他の奴を守れって言えるかっての』
ミストにはサンダーが自白する姿が許しではなく、罰を求めているように見えました。
罪の告白で、更に自分を傷付けているように見えたのです。
『お前はなんっにも悪くないんだ。お前は充分頑張ったんだよサンダー……それでもお前が自分を許せねぇって言うなら、俺のために幸せになってくれよ。俺を幸せにするために生きてくれ』
ミストは誰かを慰めるということが下手なシムでした。
彼が慰めようとすると、既に泣いている子どもの泣き方が更に酷くなるのです。
寄り添うという行為が圧倒的に下手なのでしょう。彼は泣かずに怒るシムでしたから。
ですが、今のサンダーが最も求める言葉だけは分かりました。
ミスト自身が求めていた言葉だったからです。
彼もまた、許しと生きる目的を求めていました。
『……酷いひとです。わたくしが自分のための幸せを望めないと分かっていて、逃げ道を作られるなんて。良いでしょう。貴方のために、幸せを求めさせて頂きますよ』
『言ったな?言ったからには幸せになれよ』
乾燥した唇の感触に罪悪感と多幸感でどうにかなりそうな頭の片隅で、また想いを伝え損ねたことにサンダーは気付きました。
幸福は義務なので
自然が多く、明るい多い場所に住みたい。というサンダーの望みからヘンフォード・オン・バグレーに引っ越しました。
おそらくムーンウッド集合体の集会を見つけた時、ミストが少し眉を顰めるのを見逃さなかったのもあるでしょう。
室内にいると圧迫感から緊張し出すミストの気質に考慮された、開放的過ぎる造りの家です。
愛の日のデート先として適した国立公園も近く、互いに満足のいく引っ越しだったと思えました。
なにしろ二人が求めていた、穏やかで幸せな日々が続いていたのです。
ある日、テレビニュースにエバーグリーン・ハーバーの景観が流れる日までは……。
『観光などに出かけるのではありませんでした!』
『なっ……なんでまた骸骨になってんだよ!?』
『おっと。わたくしとしたことが呪いを解き忘れておりました』
『まさかその格好のままで歩いていたのか?』
『そんな訳ないでしょう!出先でクソマスt……ゴホン……イザヤ・ブラッドレイと鉢合わせてしまったので、慌てて姿を変えただけです!』
『別に呼び方変えなくたって良いぞ……あれだろ。イザヤっつーのはお前を雇った吸血鬼だろ?』
『貴方の声で名前を耳にするのも不快です。ミストはアレの名を呼ばないで下さい』
(なんて呼べっつーんだよ。名前を呼んじゃいけねーシムか?)
複数の呼び名が増えている闇魔法使いのあの人みたいになってきましたね。
『出先で遭遇したアレはなんと言ったと思います?結婚式を開くので私に参列しろと宣ったのですよ!』
CCヘア未導入のデータが残っていなかったため、画像はイメージ映像です。
前シリーズの時系列はこちら→(【ECO☆ECOエイリアン:5】仕込みゼロの運命が廻り出した)
『わたくしが、どんな気持ちで聞いていたと思います……?』
『俺なら仕留めときゃ良かったと思うが……お前は、いや。一度仕留めたんだったか』
『ええ……失敗しましたが』
『アレは、わたくしが一族崩壊の原因だなどと疑ってすらいない様でした。像に挑む蟻のように見えるのでしょうね……やはり墓穴に戻してやろうかと思いました』
『……手伝うか?今の俺ならソイツと良い勝負ができると思うぜ?』
『いいえ。幸せ度で勝負致します。オミスカ寺院の発掘品を画面越しに眺め、全てを理解した気でいるであろうアレに対抗すべく、我々は現地に行きましょう。さあ、更なる幸せのための冒険と参りますよ』
ちなみ転生後のイザヤはセルヴァドラーダ文化スキルを持ちつつも、考古学スキルは少し生えている程度です。
現地に連れ込み、毒で仕留める仕込みも済んでいたようですね。
『……あのっ、なぁ!幸せってのは勝負するもんじゃねえの!こういうのは争いの道具じゃねえんだよ……俺は一体何をお前に説いているんだ?』
そんな訳でサバイバルな旅行にも出向いていますが、蛇足かも知れません。
今のところ、二人とアートは(時々旅に出ますが)コーディリアの滝の傍で、ありふれた幸せを噛みしめているからです。
問題は、一度もウフフをしておらず、関係も恋人止まりであること……でしょうか。
長く暗い話を読んで下さりありがとうございました!
WabBoxに絵文字や感想など書いて下さると励みになります!
WabBox










































































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